今年でノルウェー語を教えはじめて20年目。
今も昔も生徒さんたちの最大の悩みはダントツで・・・・「単語を覚えられない」です。

「あのドラマのあのヒロイン役だったアイドル…誰だっけ？」というワタシ世代の会話のように、
「えーっと、あのスキットに出てきたあの単語ですよね・・・忘れました」と、無念そうにつぶやく生徒さんたち。
「どうすれば単語を覚えられますか？」という切実な声を聞いて、考えました。
我いかにして単語を覚えてきたか？

何度も辞書を引いてしまう単語やフレーズはあります。
そこで気づくのは「忘れてしまった」のではなく、「そもそも覚えていなかった」方が多いという事実。がーん。
ではどういう単語が、頭からするっと抜けてしまうのか。
使う機会が少ない、つづりが長くて難しい、単語にインパクトがない、が挙げられます。
まだノルウェー語を始めたばかりの時期、sulten「お腹が空いた」、trøtt「眠い」を覚えられたのは、使う機会が多かったからでしょう。
インパクトのある単語は、使う機会が少なくても覚えられますね。
例えば「憂鬱な」を意味するdeppa（デッパ）は、響きが面白くて記憶に残る確率が高いです。

オスロのノルウェー語学校

お題の「どうすれば単語を覚えられる？」ですが、悩める生徒さんたちには「センテンスで覚えましょう」とアドバイスしています。
先日、ノルウェー旅行から帰ってきた生徒さんに「ノルウェー語を使いましたか？」と聞きました。
すると「使いたかったのですが緊張しちゃって・・・変なところでHyggelig å se deg!と言って笑われました」とのこと。
ご本人は恥ずかしそうでしたけど、ノルウェー語学習者としては、素晴らしいです！

このHyggelig å se deg!は「あなたに会えて嬉しいです」を意味します。
生徒さんは使うシーンを間違えたようですが、ノルウェー語としては間違えていません。耳にしたノルウェー人は、嬉しい驚きだったのでは？と想像します。
こんな風にセンテンスで覚えるのが理想ですね～。

レッスン中には、新しい単語やフレーズが出てきたときに「この単語を使って、○○という文章を言えますか？」と質問することがあります。
テキストに出てきた単語を記憶にとどめるには、自分で使ってみることが大事なんですよね。

長く教えているので、間違え方にも共通性があることがわかっています。
例えば、つづりが似ているkjøpe「買う」とkjøre「運転する」は、間違える人が多いです。なので
Jeg kjøper mat.「食べ物を買います」
Jeg kjører bil.　「車を運転します」
と簡単な名詞を添えて、センテンスで覚えるのはいかがでしょう？

普通に会話する人々

センテンスで覚える、実際に使ってみる、さらに「同義語や対義語も覚える」ができるとさらに語彙力も記憶もUPします。なので、「この単語と同じ意味にこれがあります」「反対の意味はこの単語になります」とレッスン中には、なるべく補足するようにしていますね。

・・・いろいろと書き連ねましたが、今でも新しい単語に触れると「あ、これは使えるようになりたい」とアップデートします。
ネットで読めるノルウェーの新聞やお気に入りのサイト、さらにラジオやテレビ配信など学習できるツールはたくさん。
全国のノルウェー語学習者のみなさん、使える単語を増やすように頑張りましょう～♪

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