ブログ

ポースケ(イースター)の思い出

Påske!(=イースター)という言葉を聞くと、ふわふわした黄色のイメージがあります。
暗くて寒かった冬から、明るい春へ季節変わりの時期。人々の心も明るくなりますよね(今年もコロナで例年とは違っていますが)。
私はノルウェーのポースケを3回、体験しています。ちょっと綴ってみましょう。

最初のポースケ

1995年から96年までノルウェーの田舎の大学に初めて留学しました。96年のポースケを体験しています。
「とりあえず休み!」と喜び、スウェーデンを訪れました。日本人の友達が、オレフォスというスウェーデン有数の工場にガラス留学をしていたのです。
とても天気に恵まれた毎日でしたね。友達は一軒家にガラス仲間と暮らしていて、そこに泊めてもらいました。外国人もスウェーデン人もいました。
友達はスウェーデン語ができませんでしたが、私はスウェーデン人にノルウェー語で話してみたら「とても上手ね」と褒められて、調子に乗っちゃいましたね。
それまでは、ノルウェー語がなかなか上達せず、ノルウェー語を使うのが苦痛なほどでした。でも留学して8か月~9か月目にようやく「ノルウェー語を話すのが楽しい!」と実感したのです。
オレフォスはガラスで有名なスモーランドにありました。友達と雪が積もっている湖を歩いたり、ガラス小屋を訪ねて、木靴を履いた職人さんと会ったことを覚えています。

そうそう、そういえば。出発前に「ポースケはスウェーデンに行くんだ」と学生寮で話したら「スウェーデンなんて、バカしかいないよ!」とノルウェー人が反応するので
びっくりしましたね!当時はまだSvenskvits「スウェーデンジョーク」を知らなかったので、「なんでノルウェー人はスウェーデン人をバカにするの?」と軽いカルチャーショックでした・・・。

スウェーデンのイースター

25年前の写真です

2回目のポースケ

1999年から2000年までオスロ大学に留学していました。2000年のポースケを体験しています。
この時は、5月に控えた試験におびえて、旅行はせずにbypåske=町で過ごすイースターに終始しました。部屋でテレビニュースを見ていると、大渋滞の映像が流れます。
スウェーデンの国境沿いにある大型店舗へたくさんのノルウェー人が買い物に出かけるGrensehandel=越境ショッピングを取り上げたものでした。スウェーデンの方が物価が安いので、ノルウェー人はアルコールはもちろん、お菓子やトイレットペーパーなども買いに出かけるのです。
自分は試験で出かけられないのに、ノルウェー人は平和でいいなぁとしみじみしたことを覚えていますねー。
昨年、今年とコロナのせいで、こうしたスウェーデンへのショッピングはできません。越境ショッピングでほぼ経済が成り立っているスウェーデンの自治体は、持ちこたえられるのかしら?と心配ですね・・・。

3回目のポースケ

NWEC(国立女性教育会館)のお仕事で、2002年、ノルウェーへ同行通訳に行きました。
オスロ滞在時に利用したホテルで「ポースケだから、ホテルはお休みします。別のホテルに移ってください」と言われたときは、心底、びっくりしました!
何とか系列ホテルを紹介してもらって移りましたが、クリスマス同様、ポースケも営業を辞めてしまう場合があるのね、とこの時に身をもって体験しました。
最近、「コロナワクチン接種の呼び出しをしたのに、オスロの住民の半数は休暇を理由に接種拒否」というノルウェーのニュースを見ましたが、あくまでも休暇を優先させるのか、と再び思い知りました。

妄想ポースケ

ここ数年、困っています。ノルウェーの楽しそうなポースケニュースに接していると、自分までが「ポースケ休暇中!」と錯覚しちゃうんですよ。
先日もノルウェー人に「日本にはポースケ休暇がないんだ。お祝いしないの」と話したら「そういう国があると考えたこともなかった」と言われました。ポースケのない世界・・・なんだか悲しくありませんか?日本にも(宗教色はない)ポースケを祝う習慣があればいいのに~と妄想しています。
それでは皆さま、God påske!「ハッピーイースター!」

黄色と卵♪

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP