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ノルウェー語がほぼ話せなかった頃の会話

今年はノルウェーに行かれないせいか、やたらとノルウェーの夢を見ます。しかも留学の夢!
急に留学が決まった、とか。学生寮をどうしようと悩んでいる、とか。講義の内容がよくわからない、とか。最初に留学してから25年が経ちますが、今でもそんな夢を見ています。

ノルウェー在住の生徒さんたちから、現地のノルウェー語講座(大学や自治体、民間)のお話を聞くと、先生にも「当たりはずれがある」のだなーと感心します(先生としての私はどっち??)。とても優秀な先生に恵まれる方と、びっくりするくらい悲惨な先生に当たってしまった方がいらっしゃいます・・・。
幸い、私はノルウェー留学中にとても素晴らしい先生たちと出逢いました。過去ブログで、昨年のサマースクールで実現したかつての恩師との再会について綴っています。

最初に留学したVoldaカレッジのReidun先生は、先日の台風の際も「あなたは大丈夫?」と気遣うメールをくれる親切な恩師です。
ですが、留学当時は「ひたすら怖かった」思い出ばかり・・・。例えば、留学生たちに「英語禁止令」を早々に発令しました!
まだノルウェー語を始めて間もない時期に「授業中も休み時間も英語を使うのは禁止」とお触れが出たのです。
それまで休憩時間は、英語で会話していた留学生たちは”Seriøs?“「マジ?」とびっくり。私自身はそれほど英語ができないし、かといって、ノルウェー語でたくさん話せるわけでもないし、といった感じでしたねー。

その日から、休憩時間の様子は一変しました。
何とかみんな、乏しいボキャブラリーでもって、ノルウェー語で話そうと試みます。
よく聞くフレーズはこんな感じでした。

Jeg er sulten. 「お腹が空きました」
Jeg er trøtt.
「眠いです」

ミニマリズムな文体ですよね。まるで情緒のない詩のような・・・・(プロレタリア風?)。

Voldaカレッジ(2008年)

ただ、もっとたくさんの単語を学んできたのに、なぜ”sulten“「お腹すいた」と”trøtt“「眠い」がチョイスされたのか。
これは「覚えやすいし、使いやすい単語が存在する」ということでしょうね。
記憶に残りやすい人がいるのと同じく、記憶に残りやすい単語も存在します。使う回数が多い、発音しやすい、無難に使えるなどなど要因はあるでしょう。
他にも
slapper av 「リラックスする」
というフレーズも含まれると思います。私自身が学生時代もよく使いましたし、生徒さんたちも使うことが多いですねー。
Hva gjør du i helgen?” 「週末、何をしていますか?」
Jeg slapper av.“ 「リラックスしています」
と答える方の多いこと!

もとい。過去の自分に、今ならこんなアドバイスをしたいです。「文章をもうちょっと長くしてみようね」と。例えば

Jeg er sulten fordi jeg ikke spiste frokost.”「朝食を食べなかったから、お腹すいている」
“Jeg er trøtt fordi jeg sto opp tidlig”.
「早起きしたから、眠いです」

fordi 「なぜなら」は便利な単語です。fordi+理由を示す文章をプラスすれば、文章の質も量もUP!
・・・て今だからわかるのですが、当時は生きるのに必死でした。

今でもレッスン中にsultentrøttが出てくると、懐かしい思いがします。
そんな単語は皆さんにもありますか?

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