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ノルウェー語を「書く」こと

ノルウェー語グループレッスンでは、いくつかの単語をピックアップして文を作る練習を取り入れています。前回のレッスンに出てきた単語だったり、間違えやすい単語だったり、選ぶのは楽しい作業です。
コロナ以降、すべてオンラインレッスンで開講しているので、皆さんはZOOMのチャット機能を使って文を書きます。文を書く練習に力を入れているのは、「書くと何が理解できていないかが分かるから」です。
間違えをカテゴリー別に見ていきましょう。

スペルミス

スペルミスは一番多いミスです。例えば・・・

Det er hyggelig! 楽しいです!
× Det er hyggeli!

ノルウェー語の形容詞でよく使われる語尾の-iggは発音しません。音読練習で「gは読みません」を強調されると、書くときに間違えてしまうのはありがちです。他にも発音の注意が必要な語頭にkj-,ky-, ki-があります。これらのスペルは【ç】という発音になってしまいます!(どんな音か知りたい方は『テーマで学ぶノルウェー語 読む・聞く・書くの総合レッスン』で取り上げています)。例えばkjøpe「買う」という単語を使いたくて・・・

Jeg kjøper en bil. 私は車を買います。
×Jeg sjøper en bil.

といったスペルミスが散見されます。テキストを読んで単語を覚えたつもりでも、書いてみると単語を正しく把握してなかったことが分かりますね。

グループレッスン

チャットを使って文を書きます

文法のミス

文法に起因するミスはたーーーーくさんあります。代表的なものを挙げてみましょう。
①語順
「動詞が2番目」が鉄壁ルールのノルウェー語。文頭に主語以外の単語が置かれると、そのルールを忘れがちです。
〇Han bor i Trondheim nå. 彼は今、トロンハイムに住んでいます。
〇Nå bor han i Trondheim.
× Nå han bor i Trondheim.

②助動詞+動詞
 助動詞の後に来る動詞の形は「不定形」ですが、現在形を用いる例が多いです。
〇Hun kan snakke både norsk og svensk. 彼女はノルウェー語もスウェーデン語も話すことができます。
× Hun kan snakker både norsk og svensk.

③名詞の活用
 母音が1つしかない中性形の名詞は不定の複数形で活用しません。
〇De passer på mange barn. 彼らはたくさんの子どもの世話をしている。
× De passer på mange barner.

④形容詞の活用
 名詞の性・数に合わせた形容詞の変化が必要ですが、それを忘れてしまう文が目立ちます。
〇Jeg kler på meg et rødt skjørt. 私は赤いスカートを着ています。
× Jeg kler på meg et rød skjørt.
〇Hun tok av seg røde sko. 彼女は赤い靴を脱いだ。
× Hun tok av seg rød sko.

小学校の教室

オスロの小学校の教室に貼ってあった文法ルール

単語の選択ミス

間違った単語を使って文を書いてしまうことがあります。
Jeg går hjem. 私は帰宅します。
× Jeg går hjemme. →hjemmeは移動を伴わない動詞とともに使う単語。
Jeg gifter meg med ham. 私は彼と結婚します。
× Jeg gifter seg med ham.
Jeg reiser til Norge.私はノルウェーへ行きます。
×Jeg går til Norge.

文を書くメリット

上に挙げたのはほんの数例で、ミスのバリエーションはもっと多彩です。ライティングの時間、私は「思い切って書いてください。間違えるのは全く問題がないですよ」と繰り返しています。
ミスをすることを恐れて同じ単語や文を繰り返すのではなく、今まで使ったことがない単語やイディオム表現にチャレンジすることを奨励しています。ミスを見れば「●●さんは●●を理解できていない」と分かるので、改めて解説をします。文法テーマはテキストで一度読んだくらいでは覚えられないので、見直すことが大事です。最初は文が思い浮かばない生徒さんが、どんどん長くてチャレンジングな文が書けるようになると私も嬉しくなります!

さて、新刊の『テーマで学ぶノルウェー語 読む・聞く・書くの総合レッスン』の練習問題には「書く」のスキルが試される問題が多く含まれています。ぜひご活用ください!

テーマで学ぶノルウェー語

『テーマで学ぶノルウェー語』練習問題

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