朝日新聞の名物コーナー「折々のことば」。2024年11月19日版に『パパと怒り鬼~話してごらん、だれかに』(グロー・ダーレ作、スヴァイン・ニーフース絵 大島かおり/青木順子 共訳、ひさかたチャイルド、2011年)を
紹介していただきました!引用されたのはこちらの部分です。
「しんあいな王さま パパはぼくをなぐります。
ぼくのせいでしょうか? ボイより」
『パパと怒り鬼』(原題”Sinna Mann”)との出会いは2009年。ノルウェーで開催された翻訳者セミナーで作者のグロー・ダーレさんとイラストレーターのスヴァイン・ニーフースさんが本書を紹介され、衝撃を受けたことがきっかけです。「絵本でDVを描くことができる」という事実に遭遇し、何とか日本で翻訳出版したいと強く願いました。旧知の荒川ユリ子さん、中田慶子さんも本書出版の必要性を共感して下さり、3人で「ボイの絵本を出すプロジェクト」を結成。本書を理解して下さった編集者、佐藤力さんに出会うことができました。大島かおりさんという素晴らしい翻訳家が共訳者として加わって下さいました。さらに異色の絵本だったため、本書のアドバイザーでありノルウェーのDV問題に取り組むオイヴィン・アシェムさん、そして信田さよ子さんが解説を書いて下さいました。お二人が言及している「DV加害者対策」についてはまだ日本では不十分であり、今、読んでも示唆に富んだ内容です。
「折々のことば」をきっかけに、もっともっと『パパと怒り鬼ー話してごらん、だれかに』が必要な人に届くように願っています!