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12月のノルウェーの思い出

そもそもノルウェーに興味をもつきっかけは、1992年12月に参加したノルウェー・オーロラツアーでした。
天気のせいでオーロラは観測できませんでしたが、他のアクティビティや現地ノルウェー人ガイドの「観光地ずれしてない」ありように感動。その後の人生を決定する大きな意味を持つ旅になりました。

これがノルウェーで過ごした初めての12月です。その後、1995年と1999年の12月をノルウェーで過ごしました。はい、ノルウェーの大学に留学した年ですね。
前月11月の思い出についてはこちらのブログで綴りました。試験への不安を募らせた11月、そして試験が行われた12月。振り返ってみたいと思います。

1999年12月。日照時間が短く暗い日々。試験を考えるとさらに気持ちが暗くなります。「奨学金までもらって留学しているのに、落第したらどうしよう?」という不安に苛まれる日々。
受験する試験は2つ。ノルウェー語とノルウェー文学です。それぞれ4時間ずつの試験・・・長丁場です!(でも他学部によっては8時間の試験もあり)。辞書類の持ち込みは禁止、でも飲み物や食べ物は試験会場に持参でき、休憩をとることができます。

試験当日。キャンパスにはアルバイトの試験監督の姿が目立ちます。平日昼間のバイトということで、年金生活者の高齢者が大集結しています。私たちの試験会場に向かうと、やはり年配の試験監督が控えていました。配布された試験の解答用紙には名前を記載しません。採点の公平を保つ観点から受験者番号のみを書くのです。「母国の試験では不正が横行していて、ノルウェーの試験は公正でいい」と東欧からの留学生。なるほど~。

4時間は長いですけど、試験は難しくかつ問題が多かったので、休憩をとる余裕はありませんでした。ただラッキーなことに・・・ノルウェー語の試験では、私がすでに読んでいた新聞記事から出題があったのです!「おお、これは・・・」と驚き、余裕を持って答えを書くことができました。伊達に受験大国から来たわけではありませーん。ノルウェー文学の試験では、長文エッセイを書くのが大変でした。近くに座っていたフランス人留学生は、怒涛の勢いでエッセイを書いている様子がわかりました。「どうやったらあんなに書けるんだろう・・・」。私も必死にペンを滑らせました(ノルウェーの試験では鉛筆は不可。ペンのみ許されていました)。

あっという間の4時間。終わった時の脱力感と言ったら・・・ともかく全身全霊出し切った記憶があります。やり切ったという満足感は少しで「ああー--、落第に違いない」と確信しました。
当時の試験結果発表は掲示板に張り出される形式でした。クラスメイトが「一緒に行こう」と誘ってくれたのに、自分の結果が怖くて「一人で見に行きたい」と思ったほど自信はありませんでした。現在のノルウェーの試験結果はA,B,C…という方式ですが、私の頃はベストが1.0。一番悪くて4.0という40段階方式でした。おそるおそる試験結果を見ると、2.5でした(たぶん)。3.0までが及第なので、結果を見た時の安堵感、喜びは大きかったですね。

試験が終わりjuleferie「クリスマス休暇」が始まりました。もったいないことに私は日本へ一時帰国しちゃいましたが、ノルウェーでjulを楽しめば良かったと今では思います。
それにしても試験のプレッシャーは大きくて、未だに「もうすぐ試験なのに何も準備ができていない」という夢を見るほどです。

オーロラツアー

オーロラツアーにて

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