ノルウェーの長編ドキュメンタリー映画『ただ、愛を選ぶこと』(”Ukjent landskap“)が4/25日からシネスイッチ銀座にて公開が決定しました!
本作は「サンダンス映画祭2024 審査員大賞 グランプリ受賞」などたくさんの映画賞に輝いています。
ノルウェーの野性味あふれる自然の農場で、自給自足の生活を選んだ一家をカメラは映します。こんなローカルな映画が世界の人々の心を打ったのは、どうしてなのでしょう?
私はノルウェー語の字幕監修を担当しました。一家のお父さんニックは英国人なので英語、お母さんと子どもたちの会話はノルウェー語です。
映画の最後の方のシーンで、ニックが「愛」という言葉をノルウェー語でKjærleikと言います。これはマイナーな方のニーノシュクの単語で、「あれ?どうして?」と驚きました。昨秋、来日したSilje Evensmo Jacobsenシリエ・エヴェンスモ・ヤコブセン監督に質問したら「うーん」と答えられず。先日、プロモーション来日されたプロデューサーのMari Bakke Riiseマーリ・バッケ・リーセに同じ質問をしたところ、「あの映画はTelemarkテレマルク地方だから、その方言」と教えてくれました。なるほど~。
監督はそもそも写真家Maria Vatneマリア・ヴォトネのブログを見て、マリアたちの暮らしに興味をいだきます。ブログに掲載された写真のユニークなこと・・・!映画を観る前、観た後でもご覧になって下さい。昨年公開された『ソング・オブ・アース』で映し出された自然と同じく、美しいだけに収まらない自然の厳しさ、むきだしさを感じました。
マリアたちは子どもたちを学校に行かせずにホームスクール、つまり家で勉強を教えます。学校での教育は自由な発想や生きる力を奪ってしまうと考えたようですが、普段、ノルウェーの子どもニュース=Supernyttを見ていると「なんてノルウェーの学校は自由なんだろう!」と思っていたので、マリアやニックが日本の学校を見たら・・・と想像せずにはいられません。
マリアの早すぎる死、家族の葛藤を経て何が待っているのでしょうか?ぜひ大きなスクリーンでご鑑賞することをお勧めします!この唯一無二の作品と仕事で携わることができ幸せでした。